312@長文なので・・・


こんな事をすると、結構病害の発生が抑制(全く出ないワケではありません)出来ますよ。
と云う方法をちょっとご紹介します。
うちはゴルフコースのパッティンググリーンを目指すんだ!!って方よりは、とりあえず緑の芝に病気を出したくないなぁ・・・、みたいな方向けなんですが・・・。


その1
春先に鶏糞を、ドカーンと撒いちゃう方法。 
鶏糞って、ホームセンターで一袋 15Kg 300円也の鶏糞ですね。鶏のウンチを乾かしたヤツ。
天日乾燥してあれば臭いも少なくて撒きやすい。と云うアレです。
大体平米あたり150g前後から200gとか、もう少し上迄で良いみたいですから、坪にすると500g。15Kg一袋で30㎡(9坪)。の散布量より多めの計算かと思います。
日本芝では、まだ芽が出る前に一気に施用します。余程無茶なことをしなければ、焼け、肥料ムラの心配など一切無しです。
ちなみに洋芝では、鶏糞の知見はありませんが、「その3」の手法が使えていますので、これもありかと思います。
アチコチのゴルフ場でもやっている方法で、ラージパッチ*1防除の一環(もちろん平米単価も結構安いので)として、そこそこ効果ありです。
後は、有機化成の類を、芝の顔色を見てパラパラ撒いておけば、OKと云う話が多いですね。
もちろん、防除の薬も撒きますし、更新作業もそれなりにはやっていますが、確実に薬量が減っているようです。


その2
目土には、砂と土の混合土を使う事。
それだけで、病気の発生の度合いは、低くなります。
砂だけの目土を否定するのではないのですが、病害防除の観点から言うと、土が入っていた方が、絶対に良いといえます。
それに、良質の堆肥とか、ボカシ肥料を混合すれば鬼に金棒ですね。
ちょっとだけ、自慢話。
ゴルフ場で洋芝のティグラウンドがはやりだした時分。春秋の更新作業の際に追播をする際に、目土を兼ねた覆土に上記の堆肥混合の目土(ほんの少し化成肥料入り)をがっちりやってました。
後は年に何回かの目土の際にも、砂+土だったんですが・・・。
年間で、予防散布した殺虫剤以外の薬剤使用量は「0」と云う経験があります。
それと、知人の与太話なんですが、畑・田んぼの土は砂と混ぜて施用するだけで、芝に色が出る。と云ってます。
残留した肥料分が効いてしまうんだ、とか。
だからそう言う土を使って部分的に目土すると、ムラになっちゃううんだよ〜。だそうです。


その3
農協さんや肥料屋さんを覗いてみて、業務用で温室栽培用の配合肥料(魚粕とか骨粉、菜種粕とかを混ぜたもの:対象作物によって結構中身には差があります)があったら、即買いです。20Kgで3000円前後であるはず。
上の、「その2」でご紹介したやり方の他、「その1」的な使い方(平米単価が高いので、あんまり豪勢には使えませんが・・・)にも効果ありです。
極端な例では、発生したラージパッチにぶっかけちゃったとか・・・。
まあ、そこまでしなくても、病気の痕や、薄くなっちゃったところの回復効果は抜群です。
タダシ、品質はメーカーやら値段でちょっと差があるかも。
ですから、積んである状態で熱を持っていたり、余りに臭いのあるものは×です。
もちろん有機肥料ですから、それなりには臭います。
この場合は腐敗臭のようなものとか、生の有機物の臭いとかですね。
心配だったら、芝の端っこの方で試験散布して、挙動を確かめてから使用してください。
もし速効で使えなくても、土と混ぜて何回か切り返せば良質のボカシ肥料みたいなものになっちゃいますから大丈夫です。

なんて処でしょうか。
どれもゴルフコースの手法なんですが、ご家庭でも充分に取り入れられるかな。と思います。
ちなみに、どれも基本的な考え方は、戦前戦後からゴルフ場管理に携わってきた方々のご苦労の賜というか、諸先輩方の知恵とか、工夫の結晶です。
もしよろしければお試し下さい、と云うことで。

*1:日本芝の重要病害:312も恨み骨髄