以前から殺菌剤・殺虫剤には、安いモノでよいので展着剤を加用しましょう、と云ってきましたし、自身そうして来ましたし、何度もレスもしましたが・・・
先日、こんな内容の記事を読みました。
もの凄く大雑把に内容を書いちゃいます。

  1. ナシ病害の防除については、展着剤使用の優位性はほとんどの製品で認められなかった。
  2. いくつかの(薬剤の効果を高める)効果があると認められる製品についても、その程度も消して高いモノではなかった。
  3. この、効果が高まる可能性がある剤については、評価が分かれるが、次の場合に置いては有効な手段と考えられる。
    1. 一散布あたりの効果を、より積極的に高めたい場合
    2. 雨が多い、霧が多いなどの地理的な条件から、散布した薬剤の流亡をなるべく抑えたい場合
    3. 一回でも、散布回数を減らしたいと考える場合

とのことです。
で、一口に展着剤と云っても結構やっかいでして、分類すると

  1. 機能性展着剤(アジュバント) → 農薬の効果を積極的に引き出す(浸透性の薬剤に使用すると効果大)
    1. 汎用
    2. 除草剤専用
  2. 一般展着剤 → 散布ムラを無くすために、薬液の表面張力を落とす効果。濡れにくい作物や病害虫への付着効果を向上させる)
  3. 固着剤 → 初期付着力を高め残効を伸ばす。保護殺菌剤に有効)

みたいな感じだそうです。
研究者による、ナシの病害防除についての試案ですが、

  1. 葉や果実の急激な成育期は機能性展着剤 → 組織表面への付着を多くするより、積極的に組織内部に薬剤成分を送り込む方が効果的
  2. 養分転換期(多分、果実を大きくする時期)及び秋の収穫後は、固着剤 

と云うように考えられるそうです。

だから、芝も・・・、と短絡的には考えられませんが、ちょっと面白かったので、ご紹介します。(現代農業 2004.6月号より)